【簡単】ファイアーウォールのログを有効化する手順を解説【Windows】

Winodws
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はじめに

ネットワークやWindowsに関する検証をしていると、Windows OSのファイアーウォールが原因で想定外の動作になることがよくあります。

検証のときは、OSのファイアーウォールを無効化することがよくあります。

しかし、ファイアウォールを無効化することは、セキュリティのリスクを高めることになります。

今回はWindowsファイアウォールのログを確認する方法をスクリーンショット付きで紹介したいと思います。

記事で学べる内容
  • Windowsファイアーウォールのログを有効化する手順
  • ファイアーウォールのログの見方

必ずではありませんが、ログを確認することで必要な通信のみを許可しやすくなります。

「検証はしたいけど、ファイアウォールを無効化するのはちょっと。。。」とお悩みのかたへ
今回の内容が参考になればうれしいです。

個人の検証結果をまとめた内容になりますので、設定は自己責任でお願いします。

Windowsファイアーウォールの基礎的な知識を知りたい方は、以下記事を参考に頂けると本内容がより深く理解できると思います。

検証環境

検証環境は以下の通りです。

使用するハイパーバイザー

  • VirtualBox バージョン 7.1.10 r169112 (Qt6.5.3)

ネットワークアダプターは「Natネットワーク」を選択しています。

ゲストOS

  • Windows 11 pro(評価版)
  • Windows server 2022(評価版)

Virtual Boxは知っているけど使ってみたい」方は以下を参考にしてください。

Virtual Boxをインストール後、Windows Serverを構築する手順は以下記事で解説してます。

Virtual Boxとセットで使うと便利なツールインストール方法をご紹介しています。

検証内容

検証内容はいたってシンプルです。

Winodowsファイアウォールのログ機能を有効化にして、以下2つの通信を検証します。

  • ICMP(ping)
  • RDP(リモートデスクトップ)

設定手順

ではさっそくいましょう。

ログの有効化する手順

ここまで設定できれば、準備完了です!

ログの確認

通信の検証を行っていきましょう。

ログファイルを開く際は、ファイル名の右横にあるリンクから簡単に開けます。

ログの見方

ログを確認する上で個人的に重要だと思う項目を表にまとめてみました。

Fields説明
date通信が行われた日付2025-10-23
time通信が行われた時間23:43:41
action通信が許可されたか拒否されたかALLOW or DROP
protocol対象のプロトコルUDP or TCP
src-ip送信元IPアドレス10.0.2.18
dst-ip宛先IPアドレス10.0.2.255
src-port送信元ポート番号138
dst-port宛先ポート番号138
path「送信・受信」に関する情報SEND
pidプロセスID3232

PIDについて少しだけ補足しておきます。

windowsでは、OS上で動いているファイルやプログラムを識別するため「プロセスID」という一意なIDを付与して識別、管理しています。

ICMP(ping)

通信を発生させる方向は以下の通りとします。

コマンドプロンプトでpingを実行した結果の画面は以下の通りです。

Windows 11proの画面

Windowsサーバー側で通信の許可はしてません。
そのため、Windows 11側のpingはすべて「要求がタイムアウトしました」と失敗しています。

Windows firewallではデフォルトではICMPの受信が許可されていません。

では、実際にログファイルを確認してきましょう。

Windows 11側のログファイルは以下の通りです。赤枠がpingの通信結果になります。

Windows 11proのログファイルの中身

上記の赤枠部分から分かる情報はこちらになります。

  • ICMPの送信については許可されている(ALLOW
  • WindowsサーバーへのICMPは5秒間隔ですべて送信している(SEND

Windowsサーバーのログも確認してきましょう。

先ほどと同様に赤枠がpingの通信結果になります。

Windows server 2022のログファイルの中身

上記の赤枠部分から分かる情報はこちらになります。

  • ICMPの送信については許可されていない(DROP
  • Windows11 pro(10.0.2.18)からのICMPは5秒間隔で4回すべて受信している(RECEIVE

個人的に両方のICMPの通信がDROPしているのではなく、片方だけが成功している点が面白い点だと思います。


ICMPが成功しているパターンのログも確認していきたいと思います。

Windowsファイアーウォールの規則の設定を変更します。

設定する場合は、検証環境で行うことをおすすめします。

今回は、Windows server 2022のICMPの受信を許可していきます。

Windowsファイアーウォールの規則を有効化する手順
  • step1
    ファイル名を指定して実行を開き、名前欄に「firewall.cpl」を入力する
    入力したら、「OK」をクリック
  • step2
    接続されているプロファイルを確認する
  • step3
    「詳細設定」をクリック
  • step4
    「受信の規則」をクリック
  • step5
    下へスクロールし、「コア ネットワーク診断 – ICMP エコー要求 (ICMPv4 受信)」をダブルクリックする

    接続されているプロファイルの規則を有効化しましょう
    下記画像では、3列目が「プロファイル」の列になります。

    ▼拡大図

  • step6
    「有効」をクリック
    最後に「OK」をクリック
  • step7
    有効になっていることを確認します
    ※有効な規則には1番左に緑色のチェックマークがつきます

ここまで設定できたら、もう一度pingの疎通確認を行ってきましょう。

今度は、Windows server 2022へのpingが成功していますね!

Windows 11proの画面

Windows 11 proは何も設定は変更しておりませんので、先ほどのログと同様にALLOWされています。

Windows 11proのログファイルの中身

Windos server 2022側のログを確認していると今度は、ICMPの受信がALLOWされていることが確認できます!

Windows server 2022のログファイルの中身

検証が終わったら、Windowsファイアーウォールの規則はセキュリティのリスクになりかねないので、元に戻しておくことをお勧めします。

RDP(リモートデスクトップ)

リモートデスクトップも参考にご紹介していきたいと思います。

こちらは許可されたバージョンのみのご紹介とさせてください。
※ちょっと書くのが面倒になってきた。。

以下の流れで検証していきます!

  • windws server 2022のリモートデスクトップを有効化
  • windows 11 pro → windows server 2022のリモートデスクトップ接続
リモートデスクトップ有効化手順
  • step1
    デスクトップ下のタスクバーにあるwindowsアイコンをクリック
  • step2
    Windowsの設定から検索バーで「リモート」と入力
    「リモート デスクトップの設定」をクリック
  • step3
    「リモート デスクトップを有効にする」をオンにする
  • step4
    「確認」をクリック
  • step5
    「リモートデスクトップを有効にする」がオンになっていることを確認する

もし上記手順で「リモートデスクトップが接続できない」など接続トラブルがあった方は、以下記事を参考にしてみてください。

では、リモート接続を行っていきたいと思います。

Windows 11 pro側の操作になります。

リモートデスクトップ接続手順
  • step1
    リモートデスクトップ接続を開き、接続先PCのIPアドレスを入力
    「接続」をクリック
  • step2
    接続先PCのパスワードを入力
  • step3
    そのまま「はい」をクリック
  • step4
    リモートデスクトップ接続ができたことを確認する

ちなみにリモートデスクトップの接続方法がわからない方は、以下記事を参考にしてください。

ではリモートデスクトップ接続が成功した状態でログファイルを確認していきましょう。

リモートデスクトップのポート番号は3389番になります。

Windows 11 pro側のファイルを確認してみると、10.0.2.100へ3389番ポートでリモートデスクトップ接続がALLOWされていることが確認できます。

Windows 11 proのログファイルの中身

一方で、Windows server 2022側も確認していきましょう。

3389番ポートでリモートデスクトップ接続をRECEIVEしていることが確認できました。

windows server 2022のログファイルの中身

まとめ

余談:FTPなどでも試したら面白いかも

本検証を行っている中で、ICMPやRDP以外にもFTPなどの別な通信のログを見てみるのも面白いかもと思いました。

今回の検証では、FTPなど2つのポートを使ってサービスを提供するような通信の検証までは行いませんでしたが、このような通信の検証も行うことでよりファイアーウォールへの理解が深まるかもしれません。

もしより深く試してみたいと思った方は以下記事を参考にしてみてください。

windows OSでFTP通信を行う手順を解説している記事になります。

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