【初心者向け】Cisco Catalystスイッチのスタック構成をやさしく解説!

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こんにちは!study budです。
この記事では、Cisco Catalystシリーズのスイッチで使える「スタック構成」について、初心者向けにわかりやすく解説していきます。

「スタックってなに?」、「どうして必要なの?」
そんな疑問を、例え話や図解を交えながらスッキリ解消していきましょう!

1. スタック構成ってそもそも何?

スタック構成とは、

複数のスイッチを1台の大きなスイッチのようにまとめて使える技術のことです。

例えば、スイッチを3台並べて使うとき、それぞれをバラバラに設定するのって大変ですよね。
でも、スタック構成にすれば、その3台を「1台分の手間」で管理できるんです!

CiscoのCatalystシリーズなら、機種によって最大8台までスタックが可能です。

例え話で理解するスタック

スタックを積み木のタワーに例えてみましょう。

1個1個の積み木(スイッチ)はそれぞれ役割を持ってますが、積み重ねると1つの高いタワーになりますよね。

このタワー全体を「1つの建物」として管理するように、スタック構成では複数のスイッチをまとめて1台のように扱うことが可能です。

スタック構成のメリット

スタックを使うと、こんな良いことがあります。代表的なメリットは下記の通りです。

  • 管理がラクになる
    → スタック全体を1台として管理・設定できるから、作業が効率的。
  • ポート数が増やせる
    → 例えば、1台48ポートでも4台で192ポートに!
  • 故障に強いネットワーク
    → 1台壊れても他のスイッチがカバーしてくれる「冗長性」が高い。

スタックはどうやってつなぐの?

Catalystスイッチには、専用のスタックポートがあります。スイッチの背面にあります。

ここに専用ケーブル(スタックケーブルと言います)を使ってスイッチ同士をつなぎます。

接続は、スイッチの対向同士をクロスしてループ状になるように組むのがポイントです。
こうすることで、1本のケーブルがダメになってももう1本で通信が続けられます!

冗長構成ってなに?

「冗長(じょうちょう)構成」という言葉、ちょっと難しそうですが、

簡単に言うと「バックアップがある状態」です。

スタック構成では、必ず「メインのスイッチ(アクティブ)」と「予備のスイッチ(スタンバイ)」がいます。

もしアクティブが故障しても、スタンバイがすぐに切り替わって、ネットワークが止まらずに動き続けることが可能です。

VLANやリンクアグリゲーションと一緒に使うともっと便利

スタック構成は、VLANリンクアグリゲーション(LAG)と組み合わせて使われることが多く、実際のネットワーク運用では、この3つを一緒に使うケースがよく見られます。

スタックを組むことで、複数のスイッチを1つにまとめて管理できるので、VLANの設定やリンクアグリゲーションの構築も、スタック全体を通してスムーズに行えます。

もし、VLANやリンクアグリゲーションについて「もっと詳しく知りたい」という方は、こちらの記事を参考にしてみてください。それぞれの基本や設定手順をわかりやすく解説しています。

【関連記事】

VLANについての詳細はこちら

リンクアグリゲーションについての解説はこちら

スタックの良さをさらに引き出すためにも、VLANやリンクアグリゲーションの仕組みを合わせて理解しておくのがおすすめです。

7. スタック構成でよくあるトラブルとその対策

スタックは便利な反面、注意しておきたいポイントもあります。
ここでは、初心者の方でも遭遇しやすい「あるあるトラブル」と、それを防ぐための対策を紹介します!

スタックケーブルの接続ミス

  • 症状:スタックがうまく組めない、スイッチ同士が認識しない。
  • 原因:スタックケーブルが片方だけ接続されていたり、ケーブルが緩んでいる場合があります。

対策

  • ケーブルは必ずリング状に接続する。
  • 両端がしっかり刺さっているか確認。
  • ケーブル自体が断線していないか予備でチェック!

スタックメンバーのバージョン不一致

  • 症状:スイッチがスタックメンバーとして参加しない。
  • 原因:スイッチごとにIOS(ソフトウェア)のバージョンが違うと、スタックを組めません。

対策

  • すべてのスイッチで同じIOSバージョンに揃える。
  • 事前に「show version」コマンドで確認。

アクティブスイッチの故障時に切り替わらない

  • 症状:スタックが止まってしまい、ネットワークが使えなくなる。
  • 原因:スタンバイがうまく引き継げない、もしくは冗長性の設定が不完全。

対策

  • スタックメンバーの優先度設定を見直す(「priority」設定)。
  • スタンバイが正しく動作するか、定期的にテストする。

再起動時のスタック構成リセット

  • 症状:スイッチを再起動したら、スタック構成が消えた。
  • 原因:スタックの設定が保存されていない場合があります。

対策

  • 設定変更後は必ず「write memory」で保存。
  • 再起動後は「show switch detail」コマンドで構成を確認。

これらのトラブルは、事前の準備と確認で防げるものばかりです。
初めてのスタック構成でも、焦らずにポイントを押さえていきましょう!

まとめ

いかがでしたでしょうか?

Cisco Catalystスイッチのスタック構成について、少しでもイメージが湧いたなら嬉しいです。

スタック構成とは、まるで積み木のように複数のスイッチを1つにまとめて、効率的かつ強固なネットワークを実現する技術です。

  • 一元管理が可能になり、運用がシンプルに
  • ポート数の柔軟な拡張が可能
  • 機器の故障時にも影響を最小限に抑えられる

Cisco Catalystシリーズの多くのモデルで対応しており、中規模~大規模ネットワークに最適なソリューションです。

スタック構成まとめ

  • 管理の効率化
  • ポート数の拡張性
  • 高い可用性

スタック構成は単体でも便利ですが、VLANリンクアグリゲーションなどの技術と組み合わせることで、さらに実用的なネットワーク構築が可能になります。

VLANの仕組みや設定について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

また、リンクアグリゲーションに興味がある方はこちらをどうぞ。

ネットワークをさらに強化するために

スタック構成だけでなく、ネットワークの設計・運用をより深く理解するには、VLANやリンクアグリゲーションといった他の要素も欠かせません。
これらを組み合わせて、より強固なネットワークを目指してみてはいかがでしょうか?

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